takashi_FX channel Written by Takashi Aoyama

下がっているから今すぐ売る?|FX初心者が覚えたい「戻り売り」の待ち方

知ってると便利な知識集

下がっているから今すぐ売る?|FX初心者が覚えたい「戻り売り」の待ち方

下降トレンドを見つけると、「もっと下がりそうだから売ろう」と考えたくなります。ところが売った直後に価格が反発し、損切り。その後、自分が損切りしたところから再び下落していく……。こんな経験をしたことがある人もいると思います。

方向は合っていたのに、なぜ負けてしまったのでしょうか。

原因の一つが、下降トレンドを確認しただけで、売るタイミングを待っていなかったことです。今回は「戻り売り」を題材に、下降トレンドでどこを見て、何を待てばいいのかを考えていきます。


■ 戻り売りとは「下がっているところを売る」ことではない

前回は、上昇トレンドの途中でいったん価格が下がるのを待ち、再び上昇する動きを狙う「押し目買い」について解説しました。戻り売りは、その反対と考えると分かりやすいでしょう。

下降トレンドでも価格は一直線には下がりません。下落して、少し上昇して、再び下落する。この途中にある一時的な上昇が「戻り」です。

戻り売りでは、価格が勢いよく下がっているところを追いかけるのではなく、いったん戻ってくるのを待ちます。

この「待つ」という考え方が、今回の一番大切なポイントです。


■ 急落を見ると売りたくなる。でも、そこが危ない

例えばチャートに大きな陰線が何本も続き、価格が勢いよく下落しているとします。「これはまだ下がる」と感じて、すぐに売りたくなる場面です。

もちろん、そのまま下落が続くこともあります。しかし、すでに大きく下がったところでは利益確定の買い戻しなどが入り、一時的に強く反発することもあります。

そのため、下降方向の予想が合っていても、下落したところを追いかけて売れば、直後の反発で損切りになることがあります。

「下がっているから売る」と「下降トレンドで戻り売りをする」は、同じではありません。

方向が合っていても、売る場所が悪ければトレードは難しくなります。


■ まず「戻ってくる場所」を考える

では、どこまで戻ってくるのを待てばいいのでしょうか。ここで大切なのは、ピンポイントの価格を当てようとしないことです。

過去に何度も反応している価格帯、以前の安値、移動平均線付近など、「このあたりまで戻れば再び売られるかもしれない」という場所を候補として考えます。GMMAを使っているなら、価格がGMMA付近まで戻ってきたときの反応を見る方法もあります。

ただし、候補となる場所まで戻ってきたからといって、すぐに売る必要はありません。

「売りたい場所まで来た」ことと、「売るタイミングが来た」ことは別です。

これは前回の押し目買いとまったく同じ考え方です。


■ 戻っている途中で売ると、まだ上昇するかもしれない

下降トレンドだからといって、価格が上昇している途中で「そろそろ戻り売りだろう」と売ってしまうのも注意が必要です。その時点では、まだどこまで上昇するのか分かりません。

初心者のうちは、戻りの一番高いところを当てようとしなくても構いません。候補となる場所まで戻ってきたら、上昇の勢いが弱まり、再び下を向き始めるかを観察します。

戻ってくる → 候補となる場所に到達する → 上昇の勢いが弱まる → 再び下を向く。

この流れを待ってから売りを考えるだけでも、「まだ上昇している途中で売ってしまった」という失敗を減らしやすくなります。


■ 「できるだけ高く売りたい」にこだわらない

戻り売りでは、「どうせ下がるなら一番高いところから売りたい」と考えたくなります。確かに最高値付近から売ることができれば、利益は大きくなります。

しかし、その瞬間に「ここが戻りの最高値だ」と確実に判断することはできません。さらに上昇する可能性もあります。

少し下落を確認してから売れば、最高値では売れません。その代わり、実際に売りが入り始めたことを確認してから判断できるというメリットがあります。

FXで重要なのは、最高値で売ることではありません。自分のルールに沿って、根拠のある場所でトレードすることです。


■ 「戻り」ではなく、流れが変わっている可能性もある

もう一つ注意したいのが、下降トレンドで上昇してきた動きを、何でも「戻り」と考えてしまうことです。

例えば、それまで切り下げていた重要な高値を明確に上抜け、その後も価格が下がらない。さらに大きな時間足でも下降の勢いが弱くなっている。そんな場合は、単なる戻りではなく、下降トレンドそのものが変化し始めている可能性があります。

戻り売りは、下降トレンドが続くことを前提にしたトレードです。

「下降トレンドだったから」という過去の判断に固執せず、今もその前提が残っているのかを確認することが大切です。


■ 押し目買いと戻り売りは、考え方が同じ

ここまで読むと、前回の押し目買いと今回の戻り売りには共通点が多いことに気づくと思います。

押し目買いでは、上昇しているからすぐ買うのではなく、いったん下がってくるのを待ちました。戻り売りでは、下降しているからすぐ売るのではなく、いったん上がってくるのを待ちます。

つまり、どちらも「トレンドを見つけたら飛び乗る」のではなく、「トレンドの方向へ入りやすい場所が来るまで待つ」という考え方です。

ここを理解できると、チャートを見る目的も少し変わってきます。「今、売れるかな?」ではなく、「どこまで戻れば売りを考えられるかな?」と見るようになるからです。


■ 実際のチャートでは、この順番で考えてみよう

戻り売りを考えるときは、次のような順番でチャートを見ると整理しやすくなります。

  1. 大きな流れが下降しているか確認する
  2. 急落しているところを慌てて追いかけない
  3. 価格がいったん上昇してくるのを待つ
  4. どのあたりなら再び売られそうか候補を考える
  5. 候補まで来ても、すぐには売らない
  6. 上昇が弱まり、再び下を向く動きを確認する
  7. 下降トレンドの前提が崩れていないか確認する

この手順で重要なのは、特別なテクニックではありません。「下降しているから売る」から、「下降しているから、売れる場所まで待つ」へ考え方を変えることです。


■ まとめ|戻り売りも「待てるかどうか」が大切

下降トレンドを見つけることができても、それだけでは戻り売りは完成しません。勢いよく下落しているところを追いかければ、その直後の反発に巻き込まれることがあります。

まず下降の流れを確認する。そして価格が戻ってくるのを待つ。売りを考えやすい場所まで来たら、今度は再び下を向く動きが出るかを見る。

「下がっているから売る」のではありません。

下降の流れの中で、売りやすい場所とタイミングが来るまで待つ。

押し目買いでも戻り売りでも、結局重要になるのは「待つ力」です。チャートを開いた瞬間にエントリーできる場所を探すのではなく、これから自分が狙いたい場所を決め、そこまで相場が来るのを待ってみてください。

この考え方が身につくと、「動いたから入る」というトレードから、「自分が狙っていたところまで来たから判断する」というトレードへ少しずつ変わっていきます。

次回は、「エントリー前に最低3つ確認してほしいこと」をテーマに、買う・売るボタンを押す前に何を確認すればいいのかを実践的に整理します。




インジケーターの基礎から学びたい方へ

トレードで重要なのは「環境認識」と「エントリー根拠」。
こちらの記事では、初心者でも理解しやすいようインジケーターの基本を解説しています。

▶ インジケーターの基礎はこちら


関連記事のご紹介


FXをもっと深く学びたいあなたへ

noteメンバーシップでは、以下のようなコンテンツを提供しています:

  • 毎朝の戦略分析を図解付きで配信
  • 週1回の限定動画でテクニカルを深掘り
  • 掲示板でリアルタイムの相場コメント


チャート分析をもっと効率よく

TradingViewは初心者〜中級者にもおすすめのチャートツールです。以下の特長があります:

  • マルチタイムフレーム分析に最適
  • 直感的な操作とカスタマイズ性
  • スマホ・PCどちらでも快適に利用可能

takashi FX channel でも日々の分析に愛用中です。